産婦人科
- クリスタル本町クリニックTOP
- 産婦人科
- HPVワクチン(女性)
HPVワクチン(女性)
2021年11月19日
HPVワクチン(女性)
☆ヒトパピローマウイルス(HPV)とは
ヒトパピローマウィルス(HPV)は、子宮頸がんの原因のほとんどを占めます。主に性交渉によって感染するウィルスです。HPVはありふれたウイルスで、女性の80%以上が、一生に一度は感染を経験するといわれています。特に若い世代の感染率は非常に高いといわれています。HPVへの感染そのものは特別なことではなく、そのこと自体を過剰に恐れる必要はありません。しかし、若い女性でも子宮頸がんになる可能性が誰にでもあること、また、HPV感染が原因で病気を発症しても初期は自覚症状が全くなく、がん検診を受けないと気付けないという点に注意が必要です。HPVには200種類以上の型があり、子宮頸がんや尖圭コンジローマなどさまざまな病気の原因となります。そのため、日本では小学校6年生〜高校1年生の女性を対象とし、HPVワクチンの定期接種が行われています。
☆子宮頸がんとは
子宮の入り口の部分に発生するがんのことです。このがんは20代からかかる可能性があるうえ、特に20歳代後半~40代後半にとても多いがんです。若年層にとって、子宮を失う可能性がある為、妊娠・出産へ影響を及ぼすリスクがあります。
☆HPVリスク群
①高リスク型
子宮頸がんの原因となるHPVの代表は16型と18型で、子宮頸がんの原因の約65%を占めています。20~30代で発見される子宮頸がんの80~90%は、この16型・18型が原因です。その他、子宮頸がんの原因となるHPVとして、31型・33型・35型・39型・45型・51型・52型・56型・58型・59型・66型・68型などがあります。
代表疾患:子宮頸がん
②低リスク型
皮膚や粘膜にできるイボの原因となるHPVは6型と11型です。
代表疾患:尖圭コンジローマ
☆予防効果
①ガーダシル:接種対象者 9歳以上の男女
HPV6、11、16、18の4つの型のヒトパピローマウイルス(HPV)による感染を防ぐワクチンです。子宮頸がんを約60%以上予防します。
②シルガード9:接種対象者 9歳以上の女性
HPV6、11、16、18、31、33、45、52、58の9つの型のヒトパピローマウイルス(HPV)による感染を防ぐワクチンです。子宮頸がんを約90%以上予防します。
☆接種スケジュール
ガーダシル、シルガード9は初回接種(1回目)、2ヵ月後(2回目)、6ヵ月後(3回目)に、通常、腕の筋肉へ注射します。
3回接種することで予防効果が得られるため、3回目まできちんと接種してください。
1回目にガーダシルを接種した場合には、2回目・3回目の接種もガーダシルを使用してください。
同様に、1回目にシルガード9を接種した場合には、2回目・3回目の接種もシルガード9を使用してください。
1回目以降、2・3回目で他のHPVワクチンを接種した場合の予防効果は確認されていません。
☆接種後の注意事項
・接種後の腫れや痛みなどの症状が長く続く場合には、医師にご相談ください。
・接種後は、強く揉むことを避け、軽く圧迫する程度にとどめてください。
・接種後に、めまいやふらつき、失神などが起こることがあるため、接種後30分程度は院内で安静にお過ごしください。
・接種後翌日までは、接種部位を清潔に保ってください。
・接種後は、過度な運動を控えてください。
・接種した日の入浴は問題ありません。ただし、体を洗うときに注射部位を強くこすることは避けてください。
☆定期検診の重要性
ワクチンを接種したからといって、100%子宮頸がんを予防できるわけではありません。 早期発見および治療のために20歳になったら定期的に子宮頸がんの検診を受けるようにしましょう。
☆ワクチン接種までの流れ
①診察の予約(電話予約 / Web予約)を取る。Web予約の場合は、『産婦人科(妊娠9週6日まで含む)』でご予約をお取りください。
②診察予約日に受診する。医師からHPVワクチン接種について説明を受ける。問診票を受け取り、ワクチン接種日の予約(1週間後以降)を取る。1回目(3回セット)のワクチン接種料のお支払いをする。自宅で問診票の記載(保護者の同意必要)。
③ワクチン接種日に受診する。問診票などから接種可能と判断されれば、HPVワクチンの接種を受ける。ワクチン接種後は30分ほど院内での待機する。2回目のワクチン接種料のお支払いをする。
④2回目のワクチン接種日の予約を取る。③と同様の流れ。3回目のワクチン接種料のお支払いをする。
⑤3回目のワクチン接種日の予約を取る。③と同様の流れ。
※ワクチンは接種日に合わせて発注いたしますので、ご予約後の返金はできません。ご理解いただいた上で、ご予約をお願いいたします。
☆接種費用
※当院は大阪市子宮頸がん予防ワクチン接種実施医療機関です。
大阪市HP(下記)も合わせてご参照ください。