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GLP-1受容体作動薬:リベルサス
2022年11月19日
☆GLP-1とは
もともと体内にある食欲を抑えるホルモンで、食事による刺激によって小腸から分泌され、膵臓のβ細胞にあるGLP-1受容体と結合して、インスリン分泌を増加させる働きをします。肥満状態が続くと、このGLP-1が減り、空腹感が続きます。空腹が続くため食べてしまい、よってまた太る。こうして悪循環に陥ってしまいます。
GLP-1受容体作動薬を投与することにより、自然に食欲を抑えることができるので、ハードな運動や体に負荷のかかる食事制限をせずとも体重減少が見込まれます。GLP-1受容体作動薬は、日本では元々2型糖尿病治療薬として使用されていますが、欧米では肥満治療薬として承認されている安全性が認められた薬です。糖尿病治療の効果から、心身へのストレスがなく体質改善できることや、自宅で手軽に治療できることなど近年はダイエット目的での使用が注目されています。
☆内服薬(リベルサス)
世界初、唯一の経口治療薬です。血糖値を下げるインスリンの分泌を促進するほか、胃腸の動きを調整することで食欲を抑制し、少量で満腹感を感じることが可能です。
☆服用できない方
・18歳未満、または70歳以上の方
・BMI18.5未満の方
・GLP-1受容体作動薬を使用中の方
・糖尿病のある方、胆石症のある方、胆嚢炎のある方、甲状腺疾患のある方、膵臓疾患のある方
・重度の胃腸障害のある方、重度の腎機能障害のある方、重度の肝機能障害のある方
・腹部手術の既往のある方、腸閉塞の既往のある方、膵炎の既往のある方
・摂食障害のある方
・内分泌疾患やステロイドなどの薬剤による肥満の方
・多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある方
・妊娠予定の方、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方
・うつ病やその傾向がある方、自殺企図のある方
・セマグルチド(リベルサス、オゼンピック)にアレルギーがある方
・激しい運動やアルコール過飲、栄養不良など低血糖を起こす恐れのある方
※当院では服用前に血液検査を行い健康状態について確認いたします。
☆服用方法
・1日1回、朝食前に飲みます。成分が3mg、7mg、14mgの錠剤があります。増量するほど効果が大きいですが、服用し始めは胃腸障害が起きやすいため、比較的少ない量から始めます。
・3mgを4週間飲み続け、そのあとは7mgに増量し維持します。
・4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回最大14mgまで増量することができます。
・具体的な飲み方ですが主成分の「セマグルチド」は胃で吸収されるため、食事・飲水をする前に飲む必要があります。
<ポイントは下記3点です。>
①通常、起床後、空腹の状態でコップ約半分の水(120mL以下)とともに3mg錠、7mg錠、14mg錠のいずれか1錠を服用します。食べ物や水以外の液体と一緒に服用すると、体内に吸収される量が減少してしまいます。
②同じ理由で服用後少なくとも30分は、飲食および他の薬の摂取を避けてください。
③飲み忘れた場合はその日分は飲まず、翌日分から飲みましょう。
☆副作用
GLP-1受容体作動薬は他の糖尿病薬やダイエット薬に比べて副作用は少ないとされています。
リベルサスによる最も一般的な副作用は、胃腸障害です。
具体的には、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、便秘などです。これらの症状は、通常は内服を継続すると軽くなっていきます。
リベルサスの投与量が多いほど、これらの症状が起こりやすくなるので服用は比較的少ない量から始めます。
また稀にですが、重大な副作用として低血糖があります。
具体的な症状としては、冷や汗、動機、意識がもうろうとするといったことがあります。
きちんと医療機関で診療、処方を受け使用することが大切です。
☆診療の流れ
①問診、診察・カウンセリング ⇒ 血液検査
②1週間後、血液検査の結果説明 ⇒ 健康状態と血液検査に問題なければ服用開始
③1ヶ月後、診察 ⇒ 健康状態の確認、血液検査
④血液検査に問題なければ、以降は1ヶ月毎に診察
☆WEB予約
☆料金(2024年1月1日~)